作曲に絶対音感は必要ない!相対音感を鍛えよう

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あなたは「絶対音感」というものを聞いたことはあるでしょうか。

絶対音感とは、自分が聴いた音の音階を正確に捉える能力のことです。

※音階とは、「ドレミ」の「ド」とか、「レ」のことです。

幼少期(2歳〜5歳までの頃)から教育を受けた人で聴いた音の音階が何かすぐに分かる人がいます。

例えば鳥の鳴き声や、救急車のサイレンの音などがドレミで聞こえてきます。

そういう人は、絶対音感を持っている人です。

この能力があれば音楽を行う場合てとても便利ですよね。

なぜなら、曲を覚えるのが早いし、暗譜も苦労しないと言われているからです。

そのような人がいると、作曲をするには、絶対音感が有った方がいいと思うかもしれません。

私も、「作曲には、絶対音感が必要なのか」と考えたことがあります。

でも、これまで作曲をした中で、それは必要ないということが分かりました。

そこで今回は、作曲をする上で、なぜ絶対音感がなくてもいいのか説明します。

絶対音感が必要ではない理由

絶対音感は作曲のメロディを作ることと直接関係はありません。

なぜなら、メロディ作る際、聴こえてくる音の絶対的な音程が何かは、重要ではないからです。

メロディを作るというのは、最初に発せられた音から、どのように音程が移り変わっていくかを決めることです。

私たちは、この音程の変化の仕方を、メロディとして認識します。

どう変化するかが重要であり、最初の音がどの位の高さの音か、何の音階で始まっているのかは重要ではないからです。

例えば、「ドレミファソラシド」というメロディを考えてみましょう。

このメロディの、すべての音を1音階上げたとします。

そうすると、最初の音は「レ」から始まります。

しかし、それでも全体のメロディはやはり「ドレミファソラシド」のメロディとして聴こえます。

このように、最初の音の高さが違っても、その後に続く音程の変化の仕方が同じなら同様のメロディに聴こえるのです。

そして、このメロディの変化は、前の音に対してどの程度音程が変化するかという相対的なものです。

この相対的な変化を作ったり、聴いて楽しんだりするには相対音感と呼ばれる能力があれば大丈夫です。

これがあれば、次々に聴こえてくる音が、前の音とどれ位音程が変わっているか感じ取ることができるからです。

相対音感とは

先程の相対音感をもう少し説明します。

これは基準となる音を聴いて別の音がどれくらい離れているかを認識できる能力です。

相対音感では、音程を確認するのに、基準となる音が必要になります。 例えば「ド」の音を聞いた後で、どれが「ミ」の音になるのかがわかるのが相対音感になります。

絶対音感は、1つの音を聴いてどの音階になるのかわかるものです。

一方、相対音感は基準の音程を聴いてから、別の音程がなにか判断するため、絶対音感に比べて音程が何か確認するのに時間がかかります。

先程絶対音感は幼少期に訓練しないと身に着けられないとお話ししましたが、相対音感は大人になってからも鍛えることができます。

作曲は相対音感があればできる

相対音感というと、特別な能力のように聴こえるかもしれません。

たしかに、作曲するには相対音感を鍛えた方がいいです。

でも、実は相対音感は多くの人が既に持っています。

例えば、普段私たちが行っている言葉のコミュニケーションを考えるとよく分かります。

普段、私たちは自分の気持ちをより正確に相手に伝えるために、感情を込めて言葉を発します。

例えば、好きな食べ物を口にしたとき、「おいしいー」と発言することはよくありますよね。

このとき、「おい」よりも「しいー」の方が声が高くなっているはずです。

これは、自分が生まれてから、喜びの気持ちを表すときは、そのように声の高さを変えて話すということを周囲の人から聴いて学習したからです。

つまり、このように多くの人が「相対音感」が身につけているのです。

私たちは言葉を話すとき、どこで声を高くしたり、低くしたりすれば上手に自分の気持ちを正確に伝えられるかを考えて成長していきます。

作曲をするには、この音程変化の仕方を、より繊細に行えばよいのです。

通常、自分が会話するときに感じたり、表現したりするときの音程変化は大ざっぱです。

そのため、正確な音程の変化を感じ取ったり、表現したりする必要はありません。

しかし、メロディは、「ド・レ・ミ・ファ・ソ…」と、ピンポイントの高さの音程を使います。

このピンポイントの音程を正確に感じ取り、自分でも表現できるようにするには、普段の会話より敏感な相対音感が必要です。

つまり、鍛える必要があるということです。

相対音感を鍛える方法

相対音感を鍛えるには、たくさんの曲をコピーすることです。

特にポップスの場合、メロディがボーカルで表現されています。

コピーをする際、注意深く何回も聴いてメロディを確認して、ギターやピアノで一音ずつメロディを再現します。

これを何曲も繰り返すことで、音程を取る練習になり耳を鍛えることができます。

そうすることで音に敏感になり、相対音感を鍛えることができるということです。

まとめ

ここまで説明してきたように、絶対音感がなくても作曲を行うことができます。

相対音感を鍛えていけば、音程に敏感になり作曲をする力が身につきます。

そのために、たくさん曲をコピーして音感を身につけるようにしてください。

私自身も絶対音感はありませんが、それでも様々な曲を作ってこれました。

だからあなたも作曲できるはずです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

   
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